「歯並びがだんだん悪くなってきた気がする」「昔は歯並びが良かったのに」そんな風に感じている方はいませんか?
実は歯並びは日々変化し続けています。ですから、整っていた歯並びが崩れてくるのはあり得ることです。整った歯並びを維持するためには、原因を知り、対応策をとる事が大切です。
今回は、加齢と歯並びの関係を、加齢によって歯並びが悪くなる原因・対応策と共に解説します。
加齢によって歯並びが変わる理由
歯は、何もしなくても、自然にだんだんと前に出てくる習性があります。生理的歯の移動と言われるもので、歯の健康に気をつけているかどうかは関係ありません。
毎日呼吸をし、食事をし、話をするという生理的な運動と、加齢による歯並びと噛み合わせの変化により、年月の経過と共に移動していきます。個人差はありますが、一生で奥歯1個分くらい前方に出るとも言われています。
年々歯並びが悪くなる原因
加齢そのものが直接の原因でなくても、虫歯や歯周病の治療状態、生活習慣や癖などにより、年月の経過と共に、歯並びが悪くなることがあります。
(1) 親知らず
親知らずの存在は、歯並びに影響します。親知らずが生えてくるのは、だいたい20歳前後なので、10代の頃歯並びが良かった場合でも、大人になってか悪くなる事があります。
例えば、親知らずを抜かずにいた場合、前へ前へと押す力がかかり、歯並びが乱れる事があります。逆に、親知らずを抜いた場合では、抜歯によってスペースができるため、歯並びが動いてしまう事があります。親知らずが生える時期になったら受診をし、抜歯をするか残すのかの診断を受け、早めに対処するのが良いでしょう。
(2) 歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、歯には大きな負荷がかかっています。何年も続くと、歯並びが変化する事もあります。
(3) 毎日の咀嚼
食事は毎日するものですので、咀嚼が歯に与える影響は大きいものです。咀嚼をする度に、奥歯から前の方に押される力がかかり、加齢によって歯並びが変化する要因になります。とくに片側の歯でばかり噛む癖があると、左右アンバランスになり、影響を受けやすくなります。
(4) 歯周病
歯周病に罹患すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶かされます。放置すると、噛み合わせが崩れ、歯並びが変わる事があります。
(5) 虫歯治療の中断
虫歯治療が中断状態になっていると、しっかりと噛み合わない状態になっている事があります。悪い噛み合わせのまま、歯を使用していると、歯並びが崩れてくる事があります。
(6) 日常生活の癖
頬杖やうつ伏せ寝などの顎に負担がかかる癖、悪い姿勢は、噛み合わせの歪みを招きます。長期間にわたる癖により、歯並びが変化する事があります。
歯並びの悪化を防ぐための対応策
加齢による生理的歯の移動は止める事はできませんが、歯の移動を促進させる要因を取り除く事は出来ます。年々歯並びが悪くなる原因となる癖を見直し、虫歯や歯周病、親知らずの治療をきちんと行い、定期的に歯科医院を受診するようにするのが良いでしょう。
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