むし歯になる原因
口の中には、どんな人でもプラーク(歯垢)があり、そこにはたくさんの細菌が存在しています。虫歯の原因菌として知られているミュータンス菌も、このプラーク中の細菌のひとつです。
このミュータンス菌は糖分が大好きで、口の中に残っていると、取り囲んで分解し始め、分解の途中でたくさんの酸を作ります。この酸によって歯の表面が溶かされてしまうのが、う蝕症=虫歯です。歯に穴が空けば痛み出して、虫歯になっていることに気がつくというわけです。
では、できるだけ甘い物を食べないようにすれば虫歯にならないかというと、そうではありません。私たちの口の中は通常、中性に近い弱酸性です。しかし、ごはんやパンといった炭水化物をとると、甘い物を食べなくても唾液で分解されて糖になり、食事をする度に口の中は酸性になります。唾液には、酸性に傾いた口の中を中性に戻す力があります。
ところが、間食を取って口の中にいつも食べ物が入っている状況では、常に酸性状態になったままになるので、虫歯予防のためには、食事と食事の時間を空けることが重要です。さらに、食べ物をよく噛んで唾液を増やす工夫をすることも大切です。
では、同じような食事をしていても、虫歯になりやすい人となりにくい人がいます。口の中にいる虫歯菌の数とその種類によって違ってくるのです。ですから、甘い物が好きでもないのに虫歯ができる人は、口の中のミュータンス菌の数がかなり多い可能性があるのです。
ホワイトニングとは?
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ホワイトニングをして歯をきれいに見せたいという人が増えてきました。ホワイトニングには歯科医院で行う「オフィスホワイトニング」と、自宅で行う「ホームホワイトニング」の2種類があります。
オフィスホワイトニングとは
アメリカでは自宅で行うホームホワイトニングも広く普及していますが、日本ではオフィスホワイトニングのほうが主流となっています。人によって回数が異なりますが、たいてい3~4回の施術できれいになります。1回の治療は約60~90分程度です。消毒剤と同じ成分のペースト状のものを塗り、光を当てることで過酸化水素が活性化し、歯に染みこんだ着色成分が分解・漂白されて白くなっていきます。
ホームホワイトニングとは
過酸化水素よりも低刺激の薬をマウスピース状のトレーに入れ、1日2時間ほど歯に装着し、それを2週間程度続けるというものです。自分で白さを調整できますし、また、空き時間にマイペースで進められるというのも特徴です。
ただ、ホワイトニングしても、赤ワインやコーヒー、紅茶といった濃い飲食物をとると、すぐに着色してしまうので最低2日間は控えたいところです。しかし、色だけで食事を選ぶのもストレスになるので、どうしても白くしたい時はオフィスホワイトニングを受けながら同時に、家庭でもホームホワイトニングを行う「デュアルブリーチング」がおすすめです。
むし歯があったら先に治療を
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虫歯や歯周病の治療を済ませからホワイトニングを行うのがベストです。なぜなら、そのままホワイトニング用の薬を使ってしまうと、トラブルのある場所に染みる恐れがあるからです。
通常、オフィスホワイトニングするには、まずはカウンセリングを受けます。ホワイトニングが可能かどうか、また、現在の歯の状態はどうかをチェックしてもらいます。治療していない虫歯や歯周病があった場合は、治療を優先します。
また、ホワイトニングの薬剤は天然歯にのみ有効なので、人工のものは白くはなりません。先にホワイトニングをしてしまって、後から虫歯治療をすると、治療したところの色とホワイトニングしたところの色が合わなくなります。特に前歯は目立つので注意しましょう。ホワイトニングの施術が数回かかるので、その間に虫歯が進行して途中、痛み出してしまう可能性もあります。
ホワイトニングの効果を最大限に得るためにも、歯の治療をしてからホワイトニングを行うようにしましょう。
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