矯正治療で噛み合わせ治療と一緒にすべき治療

矯正治療は主に歯並びだけではなく噛み合わせもただしく修正します。そこで噛み合わせの治療と同時進行で行うべき治療について紹介していきます。しかし、皆さんは実際に治療をするわけではないので歯科治療の中では一緒にこの治療もするということを理解しておけば治療が円滑に進むのではないでしょうか。

矯正治療で噛み合わせの構成とともに行う治療にはどのようなものがあるでしょうか。これは矯正治療と一緒に行う治療とも言い換えることができます、では、実際に矯正治療と一緒に治療するものはどのような治療でしょうか。

虫歯が残っている状態で矯正治療をすると虫歯が進行してしまうことが多いです。また、虫歯になっている歯は崩壊しやすくなっていて噛み合わせを構築していく上で問題になることもあります。
崩壊しやすいだけでなく虫歯になっている場合、歯に穴が空いていることがあります。そのままでは正しい噛み合わせを構築できないので噛み合わせの治療を行うと同時に虫歯治療を行うことが多いです。

矯正治療は歯を動かすことで歯並びを改善していきます。歯を動かすということは歯に力を加えることです。歯に力を加えて移動させるときに患者さんが歯周病だと歯茎を痩せさせる原因にもなり、骨が吸収してしまう原因にもなります。
歯周病が悪化すると噛み合わせ治療どころではなくなってしまうので歯周病治療も同時に行うことが多いです。

なぜ矯正治療と一緒に虫歯治療や歯周病治療をするのでしょうか。それは矯正治療独特の事情がありました。

矯正治療は1回や2回の来院で終了する治療ではありません。おおよそ数年単位で治療は行われます。最初の数ヶ月〜2年程度で歯を移動する治療を行い、その後半年程度歯が元の位置に戻らないようにする保定という期間になります。矯正治療が始まると基本的には矯正治療が主になりますが、矯正治療を長期間行うと虫歯治療や歯周病治療が満足にできません。矯正治療が終わるまで待っていると口腔内が取り返しのつかないことになりかねないので噛み合わせの構築とともに治療を行うのです。

矯正器具はワイヤー式とマウスピース式の2種類があります。ワイヤー式は歯にブラケットという金属を装着しその周囲へワイヤーを巻きつけます。ワイヤー周囲は歯磨きで汚れを落としにくく、不潔になりやすいです。不潔になると虫歯や歯周病の進行が進んでしまうので矯正治療を始める前に各種治療をするようにしておきましょう。

矯正治療をすると歯を移動させるために歯に負担がかかります。虫歯や歯周病になったまま歯に負担をかけると歯にダメージが大きくかかってしまいます。

矯正治療はただ歯並びが良くなることや噛み合わせが良くなることを目標にしているだけではいけません。見た目だけが先行している矯正治療は虫歯や歯周病の治療がないがしろになってしまいます。見た目だけの矯正治療だけではなく虫歯治療や歯周病治療などもしてくれる歯科医院を選ぶようにしましょう。
また噛み合わせだけの治療は補綴物でも改善できます。矯正治療は噛み合わせ単体だけでなく見た目や総合的に判断して治療していくものです。
矯正治療をする上で歯科医師から虫歯治療や歯周病治療を行うと言われても決して治療を長引かせようとしているわけではないです。患者さんのことを考えて行動していることを理解してください。
また矯正治療をするにあたり発生している疑問点などを相談できる環境が整っている歯科医院を選ぶようなところを選ぶようにしましょう。