インプラントは噛んでいる感覚を持てたり、一生噛めるようになったりと患者さんからすればいいことづくしではないでしょうか。しかし、いいことがあれば悪いこともあります。
インプラントのデメリット
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インプラントのデメリットとは何でしょうか?インプラントのデメリットはインプラントをする上でしっかり理解しておきましょう。
治療期間の長さ
インプラント治療でネックになる一つは治療期間の長さです。ボルトを顎の骨に入れてから顎の骨と結合(オッセオインテグレーション)するまで半年ほど時間がかかります。半年間は何も治療が進まず待つことしかできません。
保険診療でできるブリッジや入れ歯に比べてもこの半年という長さは異常ですが、この治療期間を経てしっかりと噛めるようになるのです。
費用が高額
インプラント治療は費用が自費診療になっています。通常の診療で適用されている保険診療が利かないので治療費は高額になります。ただし治療費の支払いは各歯科医院で時期が異なります。治療開始前に支払うところがあれば治療の日ごとに支払っていく歯科医院もあります。治療後にお金だけ払いに来てもらうことは少ないです。
手術をする必要
インプラント治療は手術をする必要があります。局所麻酔薬でできる簡易な手術ですが患者さんに負担をかけることは確かです。高血圧や糖尿病など持病を抱えている患者さんの場合、手術をするタイミングを見計らわなければいけません。透析患者さんや血液疾患など手術をするのにリスクファクターとなる疾患を抱えている患者さんも同様です。
手術後は痛み止めを処方されますがどうしても痛くなりますし出血や歯茎の腫れも多少はみられます。
手術で我慢することがある
手術をするにあたってアルコールの摂取を制限する必要があります。また、手術後にはボルトと骨が結合するまで様子を見なければいけません。ボルトと骨が良好に結合するように手術後はタバコも我慢しなければいけません。手術に関連して患者さんが我慢することは意外にも多いのです。
メンテナンスの必要性
インプラントは手術が終わったらそれで終了というわけではないです。その後、長い時間メンテナンスをしなければいけません。インプラント治療はメンテナンスの重要性をいかに説明できるかで予後が変わってくると言っても過言ではないです。
患者さんが自宅で行うセルフケアと歯科医院で行うプロフェッショナルケアの両方で患者さんのお口の健康を守る。ということを患者さんにも理解してもらわなければいけません。
患者さんの健康状態が大切
インプラント手術後に細菌感染が見られると患部の治りが悪くなります。また手術日には患者さんの体調が万全でなければ手術を延期することもあるのです。患者さんの体調に左右される治療としては健康状態を維持してもらう必要があります。
医療機関選び
インプラント治療は普及してきています。しかし、歯科医院全てでできるというわけではないです。中でも持病を抱えている患者さんならなおさらです。持病を抱えている患者さんが手術できる歯科医院は、できるだけ大きな病院や歯科大学付属病院などを選ぶようにしましょう。
デメリットを知るのは大切
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ここまでデメリットを紹介する意味は何でしょうか。それはデメリットを知っておくことでしっかりとインプラントについて考えることができるからです。
インプラントのいいところだけしか紹介していない記事を見ませんか?確かにインプラントはいい治療です。噛めなかった食べ物を噛めるようになり毎日の生活が変わると言っても過言ではないからです。
しかし、生活が変わるまでの変化を与えるには何かしら悪い側面も必ず持ち合わせているのです。
インプラントの良い点だけでなく悪い点も理解しておくと自分がインプラント治療をしようというときに考えるいいきっかけになりませんか?
デメリットも考慮してインプラント治療を検討してください。
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