矯正治療は、小児矯正と成人の矯正の2つに分けることができます。また、時期や目的に応じて適用される矯正法にもいくつかの種類に分けられます。
小児矯正と成人矯正の違い
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小児矯正と成人矯正は、治療を受ける時期が異なります。小児矯正は文字通り、子どもが受ける矯正治療で、乳歯列期から混合歯列期に行われます。早ければ小学校に上がる前から開始され、主に顎の形や大きさ、位置などを矯正することを目的としています。
一方、成人矯正は大人の歯である永久歯に生え代わってから行われる治療で、一般的に「歯列矯正」と呼ばれるものに該当します。歯並びの乱れをマルチブラケット装置などで整えていくのが主な目的です。このように矯正治療というのは、時期に応じて2つの種類に分けられるということを知っておいてください。
矯正法の種類によって使用する装置も変わる?
矯正法の種類も、細かくいくつかの種類にわけることができます。誰もがまず頭に思い浮かべるものは、ワイヤー矯正ですね。ブラケットとワイヤーを使った矯正法で、歯列矯正の代名詞ともいえます。その他、舌側矯正やマウスピース型矯正、インプラント矯正などの種類がありますが、いずれも成人矯正で行われることがほとんどです。つまり、歯並びを実際に整えていく矯正法ですね。
小児矯正においても、マウスピース型の矯正装置を用いることがありますが、これは主に顎の位置を誘導したり、歯並びに悪影響を及ぼすような口腔習癖を取り除いたりすることを目的として使用されます。それから、床矯正と呼ばれる矯正法の種類では、専用の装置を用いて、顎の骨の幅を広げることがあります。チンキャップやヘッドギアといった大型の矯正装置を用いる場合は、骨格に原因がある出っ歯や受け口などを治療します。つまり、矯正法の種類によって使用する装置も大きく変わってくるのです。ここからは、個々の矯正法についてご紹介します。
最もスタンダードなブラケット矯正
ブラケット矯正とは、ブラケットとワイヤーを用いた矯正法で、歯列矯正のスタンダードとなっています。ほぼすべての症例に適用でき、矯正効果も高いです。審美ブラケットを使用すれば、口元の美しさを保ちつつ、矯正治療を受けることができます。
虫歯になりにくく気づかれにくい裏側矯正
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裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを設置する矯正法です。通常のブラケット矯正とは異なり、外からはほとんど見えませんので、金属材料を用いても審美性が低下しません。また、歯の裏側にブラケットを設置するため、虫歯になりにくいという利点もあります。ただ、通常のブラケット矯正と比較すると、適用範囲が狭まります。
目立たず衛生的なマウスピース型矯正
マウスピース型矯正では、透明なマウスピースを用いるため、周りに気づかれずに矯正治療を受けることが可能です。また、食事や歯磨きの際には取り外すため、非常に衛生的な矯正法の種類といえるでしょう。
歯を確実に動かすことができるインプラント矯正
インプラント矯正は、口腔内にインプラントを埋入して、それを固定源とすることで歯を動かす矯正法です。比較的特殊な矯正の種類ですが、歯を確実に動かすことができるため、必要に応じて活用されています。
症例に合った矯正の種類を選ぶことが重要
このように、矯正法には実に多くの種類が存在しますが、歯並びの異常や顎の骨の異常に合わせて、適切なものを選択することが大切です。そのためには、精密な診査や診断が不可欠になりますので、まずは矯正医に相談してみましょう。
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