こんなにあるの!?矯正器具の種類とそれぞれの特徴

こんなにあるの!?矯正器具の種類とそれぞれの特徴

矯正器具は、機能性を重視するものから審美性を重視するものまで様々です。その中でも成人矯正に活用されているいくつかの種類について解説します。 2018年06月11日作成

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矯正器具は、機能性を重視するものから審美性を重視するものまで様々です。その中でも成人矯正に活用されているいくつかの種類について解説します。 2018年06月11日作成

矯正に使用する器具というと、金属製のワイヤーを思い浮かべる人が多いと思いますが、他にも沢山の種類があります。ここではそんな矯正器具の種類についてご紹介します。

出典元:https://www.shutterstock.com/

1. 最もポピュラーなマルチブラケット装置

矯正治療において、最も一般的に使用されているのは「マルチブラケット装置」です。ブラケットと呼ばれる部品を個々の歯の表面に設置します。そこにワイヤーを通すことで、歯を動かしていく器具です。いやゆる「ワイヤー矯正」がこれにあたります。

通常、ブラケットとワイヤーは金属製ですので、器具を装着している期間は口元の審美性が低下します。とはいえ、矯正法の中でも治療効果が高く、費用も比較的安く抑えることができるため、マルチブラケット装置を希望される患者さんは少なくありません。

2. 審美性を向上させた「改良版」マルチブラケット装置

マルチブラケット装置には、審美性を重視した器具もあります。「審美ブラケット」と呼ばれるもので、金属ではなくセラミックやガラスに近い素材で作られています。そのため、器具自体が透明だったり、歯の色に近い白色だったりするので、目立ちにくいです。

ワイヤーに関しても、表面が白くコーティングされたホワイトワイヤーや光の乱反射によって目立ちにくいゴールドワイヤーなどがあります。これらは審美性を重視した矯正器具ですが、もちろん「歯を効率的に動かす」という機能性も兼ね備えています。

3. 外から見えにくい裏側矯正

裏側矯正もワイヤー矯正の一種ですが、器具を設置する場所が大きく異なります。一般的なマルチブラケット装置は、歯の表面にブラケットとワイヤーを設置しますが、裏側矯正は文字通り歯列の裏側です。そのため、一見すると矯正治療を受けていないように見えます。

また、歯の裏側というのは、表側よりも虫歯になりにくい性質がありますので、矯正期間中の虫歯の発生が抑制されます。ただ、表側の矯正よりも器具による違和感が強まるため、慣れるまでに時間がかかるというデメリットがあります。

4. いつでも取り外せて目立たないマウスピース型矯正装置

成人矯正で人気の高い器具に、マウスピース型矯正装置があります。透明な樹脂製のマウスピースを使用するため、非常に目立ちにくいのが特徴です。また、マウスピースの表面は滑らかで、厚みもほとんどないため、装着感も良好です。何より、患者さん自身が取り外し可能な点が大きいです。

マウスピース型矯正では、食事や歯磨きの際に器具を取り外すことができます。その結果、矯正治療を始める前と同じように食事を味わうことができ、口腔内の清掃性も低下することがありません。ただし、頻繁に取り外してしまうと、適切な矯正力が働かなくなるため注意が必要です。器具を適応できる症例もワイヤー矯正よりは限定されるというデメリットもあります。

5. 何を重視するかで最適な矯正器具が変わってくる

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このように、矯正器具には沢山の種類があり、それぞれに異なる特性があります。特に審美性を重視しなければ、一般的なマルチブラケット装置がお勧めです。歯を動かすという機能性も高く、コストが抑えられ、多くの症例に適応できます。一方、審美性を重視するのであれば、審美ブラケットや裏側矯正、マウスピース型矯正などがお勧めです。いずれにせよ、まずは矯正医に相談することが大切です。それぞれの矯正器具には、ここでは取り上げることができなかった細かい利点や欠点などもあります。それらを踏まえた上で、自分に最適といえる矯正器具を選びましょう。

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