歯科医院の「コロナ対策」は危険!?こんな病院には要注意!

歯科医院の「コロナ対策」は危険!?こんな病院には要注意!

世界中で感染拡大の止まらない新型コロナウイルス(COVID-19)。歯科医院で実施されている感染症対策は本当に安全なのでしょうか。
2020年06月25日作成

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世界中で感染拡大の止まらない新型コロナウイルス(COVID-19)。歯科医院で実施されている感染症対策は本当に安全なのでしょうか。
2020年06月25日作成

アメリカでは歯科診療所は危険と警鐘

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感染拡大の止まらないアメリカでは口腔を扱う歯科医師や歯科衛生士は感染のリスクが非常に高いと警鐘を鳴らしています(※1)。
新型コロナウイルスは感染力が高く、飛沫は接触によって感染が拡大しており、歯科医院は口腔を直接扱うため、患者との距離が近く飛沫の発生ならびに接触感染のリスクが非常に高くなります。また、医療物資も不足していたため、アメリカ歯科医師会は緊急治療を除いて全歯科医休業という通告を出しました。
日本においても歯科医院は感染リスクが高いということをメディアやSNSで発信しているのを目にする機会は多くありました。日本歯科医師会からも感染拡大の認められる地域においては緊急を要する治療以外は延期するようにとの通達があったようですが、実際にどの程度自粛がなされたのでしょうか。
SNSなどでは感染拡大が認められる地域であっても、患者制限を行っていない医院や感染対策を取っていない医院で働くスタッフの悲鳴にも近い報告が多数見受けられました。
幸い歯科医院でのクラスターなどは報告されていないようですが、本当に歯科医院に受診しても大丈夫なのでしょうか。

歯科医院での感染経路と対策

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歯科治療中は患者と歯科医師や歯科衛生士の距離が近く密の状態になります。
さらに、タービンなどで削ったり、超音波スケーラーでお掃除するときの水しぶきでエアロゾルの発生も懸念されています。治療中における飛沫感染の可能性もありますが、様々な機械や薬品、備品なども共有して使っていることが多いと思われるため、接触感染のリスクも高くなると考えられます。
しかし、2020年4月30日の日本歯科医師会が「今日まで歯科治療を通じて患者が新型コロナウイルスに感染した例は1件もない。」と発表しましたが、日本においてはPCRの検査数の少なさから正確な患者数を把握できているとは言い難く、本当に感染が無いと言い切ることはできないと思いますが、アメリカの警鐘や世間的な不安ほど感染リスクは高くないのではないでしょうか。
各歯科医院でも今回のコロナ感染症に対して様々な対策がなされているようですが、元々インフルエンザやノロウイルスといった感染症のリスクにもさらされていたため比較的クラスターなどの発生はしにくいのかもしれません。
歯科医院における基本的な感染症対策として
・治療器具の滅菌装置
・口腔外バキューム
・清潔不潔領域の区分け
・グローブや医療マスク、防護服など

一般的な飲食店や商業施設と比べれば歯科医院の感染対策はかなりしっかりしていると思われるため、きちんと対策している歯科医院においては感染のリスクは低いと言ってもいいでしょう。

こんな感染対策の歯科医院には行ってはいけない

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歯科医院における感染リスクは比較的低いとしても、新型コロナウイルスの感染力は高く、簡単な接触でも感染が認められています。そのため、今後歯科医院でもクラスターが発生する可能性は否定できません。十分な感染対策を取っていない歯科医院もあるかと思いますので、皆様の判断材料になればと思います。
もちろん感染を認める地域かそうでないかによって対応は異なります。

■感染を認める地域でこんな病院には要注意

・口腔外バキュームが無い。もしくは換気を十分に行っていない。
・使用する器具が滅菌パックに入っていない。
・フェイスシールドや防護服を装着していない。もしくは、防護服を交換せずに着続けている。
・グローブを使いまわしている。
・待合室が混み合っている。
・診療台や機材の消毒を患者ごとに行っていない。

感染を認めない地域においてはそこまで気にしなくてもいいかもしれませんが、どこで誰が感染しているかは分かりませんので、用心に越したことはないですね。
歯科治療に不要な治療はありませんので、感染を認める地域においても必要な治療は早めに進めることをお勧めいたします。また、口腔内を清潔にすることも重要ですのでクリーニングのみで受診することも大事です。
お口のトラブルは時間が経てば悪化するものばかりですから、感染の拡大が収まっているタイミングなどを見計らって安心できる歯科医院で治療をすすめていきましょう。

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