「親知らずの治療後はどのように過ごしたら良いの?」「親知らずを抜いたけど、どんな食事をすべき?」こんな疑問を持っている方がたくさんいらっしゃいます。親知らずの抜歯は、場所や歯の大きさ形などに違いはありますが、抜歯後は同じような治療を行います。この記事では、治療後、安全にかつ早く回復するコツを解説していきます。
治療後の負担は親知らずの形次第
親知らずを抜歯すると、口の中から血が出続けます。ただ、3日~1週間程度で止血が済み、腫れや痛みなども治まるのが通常です。しかし、親知らずの形が大きければ大きいほど、治療後の後遺症が長く続きます。また、歯の根が複雑であったり、深かったりすることも回復までに時間がかかってしまいます。
さらに、まれに親知らずが横に伸びている場合があるのです。横に伸びていると抜歯が難しく治療自体が長期化するので、痛みや腫れも長くなりやすくなります。容易に抜歯ができない方の場合は、治療後の痛みや腫れが治まるまでに3~6ヶ月程度かかる方もいらっしゃいます。
ガーゼを噛んで、歯を刺激しない
親知らずを抜くと、そこには大きな穴が開き血がドンドン流れてきます。それを止めるためにガーゼを噛みます。ガーゼを噛むことで穴を埋めて、かつ圧を加えることで流血を止めるのです。ガーゼによる止血は、血餅という血の塊ができるまで続けます。血が止まってもちょっとした刺激ですぐに血餅が外れて血が出ますので、清潔なガーゼで医師からいわれた通り噛み続けるようにしましょう。
ちなみに、血が流れ続けるので、血の味がして気持ち悪くも感じます。そのたびに、うがいをする方がいらっしゃいます。しかし、うがいは血餅を剥がす原因の1つで、回復を遅らせてしまう行為です。口の中が気持ち悪くても一時的なことですので、我慢するようにしてください。また、抜歯後に開いた穴は気になって、舌で触りたくなってしまいます。しかし、穴を刺激する行為もうがいと同様に回復を遅らせるので、控えるようにしましょう。
治療後の食事は固さや味に気をつける
抜歯をした後は食事に気をつける必要があります。治療後数日経てば、血が止まり、口内の違和感や不快感がなくなってきます。しかし、口内が元通りになったわけではありません。親知らずを抜いた後の穴の状態はまだ不安定です。固いものや形のとがったもの、刺激の強いものは控えるべきです。少しずつ様子を見ながら、治療前の食事に戻していくようにしてください。
ただし、体力を落として抵抗力を下げると、治療跡から細菌が侵入して感染症を引き起こすことがあります。口内を刺激しないことはもちろんですが、バランスの良い食事で栄養をしっかりと摂取するようにしましょう。また、ストレスなどを溜め込まなことも大切です。
痛みが強い場合は鎮痛剤を利用する
親知らずの治療後は、多少の腫れは仕方ありません。しかし、腫れが治まらない場合は、冷却ジェルなどを利用してアイシングするようにしてください。注意点は、冷やし過ぎないことです。冷やしすぎは血行不良を起こして、回復の妨げとなります。
また、麻酔が切れると痛みも生じます。そして、治療方法や人によっては痛みが強く、我慢できない場合があります。その場合は、鎮痛剤を服用しても構いません。ただし、主治医の指示通りに処方された薬を服用するようにしてください。1週間もすれば痛みが治まることがほとんどですが、強い痛みが続くようであれば、一度医師に診てもらうことをオススメします。
治療後は安静にすることが大切!
親知らずの抜歯は、身体に穴を開ける行為です。程度の違いはありますが、擦り傷や切り傷などの傷と同じです。血が出ればかさぶたができて、傷口を塞ぎます。しかし、かさぶたを刺激していては回復が遅れます。
これは抜歯でも同様で、口を刺激するような行為を続けていては回復がドンドン遅れるばかりか、抜歯後の穴から細菌が入り込んでしまいます。治療後の回復を早めるコツは、とにかく安静にすることです。抜歯をしたら、安静にして過ごすようにしましょう。
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