そもそも免疫力ってどうして重要?
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毎年冬になるとインフルエンザが流行ります。しかし、同じ状況に置かれたとしてもインフルエンザにかかってしまう人とかからない人がいます。
これは、どうしてでしょうか?
これが免疫力の違いなのです。
免疫というのは「病気(疫)を免れる力」のことで、いわば自己防衛システムのこと。
私たちの周りにはさまざまな細菌やウイルスがたくさん存在します。それでも病気にならないのは免疫というシステムが働いているからです。
免疫細胞と呼ばれる特殊な組織が、体内に入ったウイルスや細菌などに抵抗する物質「抗体」を分泌させて、攻撃を加えます。
風邪を引いたときに発熱するのは抗体が攻撃をしている証拠です。
また、たとえ、一度病気にかかったとしても、同じ病気には二度とかからないようにしてくれるので健康でいられるのです。これが「獲得免疫」です。
免疫力は体を健康に保つ役割を果たしてくれますが、20歳前後でピークを迎え、その後は少しずつ低下していきます。
この免疫がいつも正常に働いてくれるカギとなるのが、自律神経です。この自律神経のバランスがうまく取れていれば体内に侵入した細菌やウイルスを撃退してくれるので、病気にかからないようにしてくれます。
しかし、生活習慣の乱れや強いストレスなどで免疫力が下がってしまうと、病気にかかりやすくなってしまいます。
現在拡がっている新型コロナウイルス感染症も同じで、免疫力が低下している状態だとかかりやすいと言えます。
歯と免疫力との関係は?
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歯でいうと虫歯や歯周病になりやすい人と、なりにくい人がいることが知られています。
ガンになりやすい家系、高血圧の家系というのがありますが、歯周病も同じです。親や祖父母が歯周病で歯がなくなっているようなら、残念ですが歯周病になりやすい家系と言えます。
ですから、意識して歯磨きを行い、定期的に歯医者に通うようにしましょう。
中には遺伝的には問題がなくても生活習慣の乱れにより、歯周病になってしまう人もいます。たばこ、偏った食事、睡眠不足、強いストレス、そして肥満が原因となるので注意が必要です。
また、成人のほとんどが感染していると言われている歯周病ですが、体内の免疫細胞と深い関係があり、免疫力を高めることが歯周病予防となります。
近年、食べ物を消化吸収する腸が全身の免疫力を高めるために重要な働きをしていることが明らかになってきています。
腸は、体内に入ってきた食品と一緒にウイルスや病原菌なども入ってくる危険な場所です。そのため、腸には免疫細胞がたくさんいて守りを固めているのです。
ですから、免疫力を高めるためには、腸の状態を良くすることがカギとなるのです。
「免疫力」を上げる食事
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免疫力が低下すると風邪にかかったり、アレルギーの症状が悪化したりします。
免疫力を高めるためには前述した通り、腸内環境を整えることがポイントとなりますが、実際、どうしたらいいのでしょうか。
食事で免疫力を高めていくには、発酵食品、食物繊維などを積極的に摂って腸内環境を良くしていくことで、善玉菌が増やすことができます。
1.発酵食品で免疫力アップ!
乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が増えると腸の働きが良くなります。
納豆、みそ、しょうゆ、漬物、ヨーグルト、キムチ、ぬか漬けといった発酵食品には善玉菌が多く含まれています。
2.食物繊維で免疫力アップ!
食物繊維は、腸内で善玉菌のエサになります。
食物繊維は水に溶けない「不溶性食物繊維」、水に溶ける「水溶性食物繊維」にわけられます。
「不溶性食物繊維」は便のもとや腸を刺激して便意につなげ、「水溶性食物繊維」は腸内で水に溶けて有害物質を体外へ排出する役割があります。
食物繊維が多く含まれる玄米、ごぼう、豆類、キノコ類、果実、海藻、芋類、バナナ、アスパラガス、かぼちゃ、キャベツなどを摂るように心がけましょう。
食物繊維は便秘予防にもなりますが、普段の食事からなかなか必要量を摂るのは難しいもの。風邪をひきやすくなったり、便秘や軟便になるなど腸内環境が乱れているときほど、意識して摂るようにしましょう。
免疫力を上げて健康な歯と健康な体を手に入れましょう!
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