歯の健康は全身の健康につながっている!

歯の健康は全身の健康につながっている!

歯がいつまでも健康であることが全身の健康へとつながります。しっかりとものを噛んでおいしく食べることが健康のヒケツなのです。
2020年03月16日作成

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歯がいつまでも健康であることが全身の健康へとつながります。しっかりとものを噛んでおいしく食べることが健康のヒケツなのです。
2020年03月16日作成

歯を失えば健康も失う

出典元:https://www.shutterstock.com

歯を1本失ってしまったとします。するとどんなことが起こるでしょうか。

まず、見た目が悪くなりますが、見た目だけの問題には留まりません。

当然ですが、まず食べにくくなるのは安易に想像ができます。

歯が1本抜けたとしても、たった1本だからだいじょうぶでしょ! 他の歯もあるから…と考えがちですが、実はたった1本失うだけでも噛む力は格段に落ちてしまいます。

失ってしまった歯がどの部分かにもよりますが、しっかりと食べ物が噛むことができなくなります。

食べ物をしっかりと噛めないと、胃や腸にも負担がかかりますし、最悪、栄養の低下も引き起こします。

また、噛み合わせも悪くなります。

今まで均等に力が加わっていたのに歯を失ったことで、噛む力のバランスが悪くなり、健康な歯にも大きなダメージを与えてしまいます。

失った歯をそのままにしておくと、両隣の歯が抜けてしまった歯を補おうと徐々に寄ってきたり、抜けた歯の上や下の歯が伸びてくることもあります。

さらにほかの歯もどんどん動いてきてしまい、全体の歯並びや噛み合わせにも悪影響を与えてきます。歯並びが悪くなれば、歯ブラシが当てずらくなり、磨き残しが出てきます。こうしてむし歯や歯周病にかかるリスクもぐっと上がってしまいます。

その上、抜けた歯によっては発音しにくくなるということも考えられます。

また、噛みにくいからと反対側ばかりを使うようになると、顎関節症、顔の歪み、頭痛や肩こりなどを引き起こすこともあるのです。このようにたった1本の歯でも失ってしまうと、全身に思わぬ影響が出るので注意が必要です。

歯を失わないために歯周病予防

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歯を失う主な原因はむし歯と歯周病です。

特に歯周病は自覚症状がほとんどないことも多く、気づいたときにはグラグラになっていて手遅れということもよくあることです。

歯周病と聞くと歯茎の腫れや出血をイメージするでしょうが、それだけではありません。

歯周病菌が体内へと入り込むと糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす原因にもなるということがわかっています。

糖尿病と歯周病は代表的な生活習慣病として知られていて、糖尿病になると歯周病になりやすく、歯周病になると血糖コントロールが悪くなるとも言われています。

歯周病は腎症・網膜症・神経症に次ぐ糖尿病合併症です。ただ、歯周病をコントロールすることで、糖尿病も改善する可能性があるとされています。

ですから、歯周病を予防することが歯を失わないためのもっとも重要なポイントとなります。

まず、歯周病とはどんな病気なのでしょうか。

以前は「歯槽膿漏」という言葉をよく使っていました。文字通り、歯槽膿漏は「膿が漏れる」ことから重度ということは何となくわかります。

歯を失う寸前であり、歯周病菌が体内に入り込んで病気を引き起こす恐れもある状態です。

今では歯周病がよく使われるようになりましたが、厳密に言えば「歯槽膿漏」も歯周病の総称です。細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患のことです。

歯と歯肉の境目部分の汚れが落ちないと、そこに多くの細菌が付き、歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします。これが歯周病です。さらに進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目がどんどんと深くなり、最後には歯を支える土台が溶けて歯がグラグラして、抜けてしまうのです。

歯の健康を保つには?

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歳をとって歯が抜けてしまうのは老化現象と思われがちですが、実はそうではありません。歯周病を正しく予防することで、いくつになっても自分の歯でおいしくものを食べることができるのです。

平成元年に厚生労働省と日本歯科医師会が中心となって進めてきた「80歳になっても20本以上の歯を保とう」というのが「8020(はちまるにいまる)運動」です。

「60歳で自分の歯を24本以上保つこと」「40歳で自分の歯をすべて保つこと」も同様に提唱されています。

では、効果的に歯周病予防をするにはどうしたらいいのでしょうか。

歯周病の原因は「プラーク(歯垢)」なので、「プラークコントロール」が最も効果的です。CMでも「プラークコントロールで歯周病予防」とうたっているのでご存じの方も多いと思いでしょう。

そもそもプラークとは、歯の表面や歯と歯の隙間についた500~600種類もの細菌の塊のこと。これが石灰化したものを歯石と言います。

プラークは酸素のない場所でどんどんと増殖していくのが特徴です。そのため、歯と歯肉の間の溝のようなところが大好きなのです。

歯周病にかからないためには、このプラークをしっかりと落とすことが重要です。

まずは、普段のブラッシングを確認してみましょう。

歯磨きの方法がわからなければ、近くの歯医者で教えてもらったり、定期的に通って歯垢を落としてもらうのもいいでしょう。

磨き残しがないように1本1本ていねいに磨くようにします。デコボコしているところは要注意です。歯間ブラシやデンタルフロスなどを使って時間をかけて磨いていきます。

健康は歯から始まります。しっかりと磨いて歯周病にかからないようにすることで、いつまでもものをおいしく食べることができるようになります。

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