その口臭、歯石が原因かも？！その理由を解説します

そもそも歯石とはなんでしょうか？
歯石は、歯についた食べかすや、細菌の塊などの歯垢が、口の中にあるカルシウムなどと結合して、石のように固まってしまったものを言います。
ザラザラとしていて、顕微鏡などで拡大してみてみると、小さな穴がたくさんあいた軽石のような形状。つまり、歯石ができてしまうと、その部分に汚れや細菌が溜まりやすいため、口内にさまざまな悪影響を及ぼします。

歯石に細菌がつくと、歯茎の炎症を起こすことがあります。歯周炎や歯茎が下がり、歯周病に繋がることもあります。
また、歯石が溜まると歯ブラシが届きにくくなるため、虫歯になることもあります。デンタルフロスなどを使って、歯と歯の間も綺麗にケアしていても、歯石の下まで汚れを取ることは難しいため、歯石を取り除いた状態でケアするとよいでしょう。

さらに、歯石は口臭の原因になることもあります。

歯石が口臭の原因となる理由をご紹介します。

歯垢の塊である歯石は、歯垢がたまりやすい歯と歯茎の間にできやすいため、歯石が歯茎を刺激することはよくあります。
こうなると、歯茎が出血しやすい状態になってしまい、口の中で生臭く感じます。

歯石は、細菌の温床です。汚れの塊である存在は体内から排除しなければならない異物であるため、歯石のついている付近の歯茎では、白血球などの免疫が細菌と戦っています。
こうなると、歯茎は血流が激しくなり、腫れを引き起こし痛みを感じることがあるでしょう。さらに、死んだ細菌や白血球の残骸は膿となり、悪臭の原因になります。

歯石にたまった細菌の中には、歯周病の原因になる菌もあります。これらは「メチルメンカプタン」や「硫化水素」などのガスを出すため、口内で悪臭を感じるでしょう。
「硫化水素」は、硫黄温泉のあの臭いの元でもありますから、想像ができるかもしれません。

歯石は虫歯や歯周病だけでなく、口臭の原因にも繋がります。
強い口臭は、周りの人に迷惑をかけ、嫌な思いをさせてしまいかねません。
歯石は取り除くようにしましょう。

石のように固く貼りついている歯石は、歯科医院で専用の器具を用いて取り除きます。
時間が経つにつれ、どんどん固くなっていきますから、この3ヶ月のうちに歯石取りをしていない場合は、すぐに歯科医院に行くとよいでしょう。
もし数年も歯科医院に行っていなくて、歯石が固まりきっている場合には、痛みを伴う場合があります。

しかし、痛い思いをして取り除いたのであれば、その後の定期的なメンテナンスとセルフケアで、次回は痛みを感じずに取り除くこともできます。
3ヶ月に1回の歯科医院の歯石取りを習慣にし、セルフケアを徹底しましょう。

毎日のケアで歯垢を除去できれば、歯石は出来にくくなります。歯ブラシで正しくブラッシングをし、歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシなどを用いて細かくケアしてください。
また、歯のエナメル質に傷があると、ザラザラとして歯垢がつきやすくなります。エナメル質を強化してくれる歯磨き粉など選ぶのもおすすめです。
歯石取りの際に、歯科医院で歯の状態を見てもらい、合う歯磨き粉を選んでもらうのもよいかもしれません。

歯石が口臭の原因となる理由についてご紹介しました。
歯石が溜まると、細菌によるガスや、出血や膿などから口臭を引き起こすことがあります。
また、口臭だけでなく歯周病や虫歯の原因になることもありますから、歯石は定期的に歯科医院で取り除いてもらうようにしましょう。