妊娠中は虫歯になりやすい?
以前は、赤ちゃんを体内で育てるのにカルシウムが取られるから、こどもを一人出産すると歯が1本抜ける、などと言われました。
しかし、現在ではこの関連性はないと言われ、妊娠すると唾液が酸性になり、口内がねばっこくなることで歯垢が増えるため虫歯になりやすいと言われています。
また、つわりの間、歯ブラシを入れると気持ち悪くなり、普段のように歯が磨けないことも原因のひとつと言えるのでしょう。
同じくつわりで一度にたくさんの物が食べにくく、こまめに食べ物を口に入れることで、口の中が汚れやすくなることもあります。
通常、1日3食で、食事の後に歯磨きの習慣を持っている人でも、妊娠中は体調の状態により、習慣が崩れてしまいがちです。
歯ブラシを口の中に入れるのが辛い時期や、ちょっとつまんだ後には、うがいだけでもするとよいでしょう。
妊娠中は虫歯治療ができる?
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妊娠中は虫歯になりやすいのであれば、治療についても気になりますよね。
基本的に安定期である4~7ヶ月の間に無理のない範囲で治療することになり、妊娠初期や妊娠後期は、応急処置のみを行います。
また、レントゲンについても気になるところでしょう。
妊娠初期は感受性が最も高いため避け、妊娠12週目以降に行います。
歯のレントゲンはお腹ではなく口部分を撮るため、胎児に障害を起こすことはありませんし、防護エプロンを付けるため神経質になる必要はありません。
医師に妊娠何週目かを正しく伝え、問題のない時期に治療やレントゲン撮影をしてもらうようにしましょう。
麻酔も歯科の場合は局部麻酔となり、通常の量であれば母子ともに全く影響はありません。ただし、妊娠8ヶ月以降は早産の可能性もありますから、歯科医と相談の上で行うようにしましょう。
投薬は、妊娠中は原則として行いませんが、痛みがひどい場合、我慢することで胎児へ影響を与える恐れもあります。この場合は産婦人科の医師と相談した上で投薬することもあるでしょう。
妊娠中も歯の健康を考えて!
赤ちゃんの乳歯は妊娠7週目くらいにできると言われていることもあり、自分自身の口の中の健康、虫歯はもちろんのこと、生まれてくる赤ちゃんのためにもバランスの良い栄養を摂るように心がけましょう。
妊娠中はホルモンバランスが崩れ、歯茎が腫れたり、知覚過敏、歯肉炎や口内炎にもなりやすい状態です。
実は妊婦の7割が歯周病にかかっているともいわれているのです。歯周病菌のエサと言われる女性ホルモンが妊娠中には7割も増えることや、昨今30代での妊娠も増えていることから、歯周病になりやすいことが挙げられています。
つわりで思うように食事が摂れにくいかもしれませんが、少しでも食べれる時期には、食生活にも気を遣うようにしましょう。
妊娠中も歯のケアは必要!
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妊娠中に虫歯になりやすい理由や、治療についてご紹介しました。
歯磨きがしづらい状況でも、できる限り歯をケアしましょう。どうしても歯ブラシを口の中に入れるとえづく場合には、うがいだけでもしてくださいね。
また、歯のクリーニングに歯医者に行くのもおすすめです。
ホルモンバランスの影響もあり、虫歯だけでなく歯周病にもなりやすい時期ですし、敏感になっていることで少し歯が汚れただけで歯茎が腫れることもあります。
歯医者に行き、歯のクリーニングをし、清潔に保つようにしましょう。
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