歯並びと虫歯の関係性について皆さんはどれくらい理解していますか?統計をとってみれば歯並びが悪い人は歯並びが良い人に比べて虫歯になる確率が高いとされています。では、実際どのようなことが原因で歯並びと虫歯の関係は成り立っているのでしょうか。また、虫歯を予防するためにどのようなことをすれば良いでしょうか。
歯並びと虫歯
良い歯並びの患者さんはなぜ虫歯になりにくいのでしょうか。それは歯並びが良いことで歯を磨きやすいからです。多くの患者さんは歯磨きをする時、歯ブラシだけで磨いていることが多いです。歯ブラシの毛先は細いことは細いですが歯と歯の間には入りません。ということは歯の見えている範囲しか歯磨きができないのです。しかし、プラークや細菌は歯と歯の間という目に見えない部分にまで入り込んでいます。
歯並びが悪い人はもちろん歯の見えている部分が少ないので歯ブラシで歯磨きをしようにも磨ける範囲が少ないです。
歯磨きの仕方
歯並びが悪い人は歯磨きを人一倍注意しなければいけません。歯磨きをしっかりしているつもりでも歯並びが良い人と比較してしまうと磨き残しが多く虫歯や歯周病になるリスクが高いです。
そこで歯並びがあまり良くない患者さんにオススメする歯磨きの仕方がいくつかあります。
出典元:https://www.shutterstock.com/
1歯磨き
歯を1本ずつ磨く方法です。歯の見えている範囲だけでも綺麗に丁寧に歯磨きをすると汚れの落ちが違います。
バス法
歯と歯茎の間にある歯周ポケットという溝へ歯ブラシの毛先を入れて丁寧に細かく動かす方法です。歯周病予防だけでなく虫歯予防にも最適です。
歯ブラシ以外のオーラルケア
出典元:https://www.shutterstock.com/
歯並びが良い人も歯並びが悪い人も歯と歯茎の間は歯ブラシでは十分に磨くことはできません。そこで使用するのが歯ブラシ以外のオーラルケアです。これらを併用することで効率良くプラーク除去をすることができます。
デンタルフロス
歯と歯の間にはデンタルフロスを用いて清掃しましょう。デンタルフロスは糸のようなもので必要な分だけ切って使用します。歯磨きを丁寧に終えたとしてもデンタルフロスで歯と歯の間を清掃すると想像以上にプラークが取れることもあります。
マウスウォッシュ
歯の清掃で補助的な効果を示すのがマウスウォッシュです。マウスウォッシュには薬効成分が含まれていることが多く、使用すると歯周病予防や殺菌作用を示すものも多いです。
歯並びが悪い人の虫歯予防
歯並びが悪い人は虫歯をどのように予防すれば良いのでしょうか。もちろん前述の方法でオーラルケアをするのは大切です。
歯科医院へ定期検診に通う
歯科医院へ定期検診に通い歯磨きの仕方が正しいかチェックしてもらいましょう。歯科医院へ定期検診に通うのは歯磨きチェックの意味もありますが、虫歯の早期発見を促すものでもあります。
歯並びを良くする
歯並びが良くなれば虫歯になるリスクを大幅に下げることができます。歯並びを良くする方法としては矯正治療が一般的です。ワイヤー矯正とマウスピース矯正がありますが、短期間で矯正治療を終えたい方はワイヤー矯正をするようにしましょう。ただし、ワイヤー矯正治療は歯に金具を装着しワイヤーを巻き付けるので清掃性が悪くなります。虫歯予防の意味で歯科矯正をして虫歯ができてしまうという「本末転倒」なことも起きかねないので注意しましょう。
一方マウスピース矯正は時間はかかってしまいますが取り外しができるので歯磨きをするときに磨き残しが少ない傾向があります。ただし、取り外しが可能な分、患者さんに管理を一任するので治療効果に個人差が出やすくなります。患者さんが日々装着するのが面倒だと思っていると治療効果が十二分に得られないことも考えられるので患者さんに教育することが重要です。
- カテゴリお口の悩み - 虫歯