誰でもできる虫歯予防。その方法は
2016年の厚生労働省の調査によると、日本人で虫歯のある人は、20代後半から70代前半で9割以上にのぼるそうです。成人のほとんどが抱えている虫歯ですが、歯のケアをしっかり行えば誰にでも虫歯は防げます。どうすれば、虫歯を予防できるのか。その方法を紹介します。
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虫歯予防の基本は毎日の歯磨き
虫歯が虫歯菌によってできるのは、みなさん、知っていますよね。その虫歯菌は歯の表面を覆う歯垢(プラーク)の中にいて、食べ物に含まれる炭水化物や糖を利用し歯を溶かす酸を作り出します。それが、虫歯の原因です。
ですから、虫歯予防の第一歩は歯垢や食べ物のかけらを落とす歯磨きです。
寝る前の歯磨きは忘れずに
歯磨きは食後30分以内にするのが基本ですが、特に大切なのが寝る前の歯磨きです。寝ている間は口の中の唾液の量が減り、虫歯菌も活発になります。
歯ブラシは、口の奥まで毛先が届くようにヘッドは小さめなものがおすすめ。磨き残しの多い奥歯の噛み合わせ部分や歯と歯茎の間もしっかり丁寧に磨きましょう。
歯磨きの粉の量は多めに
最近の歯磨き粉の多くにはフッ素が配合されています。フッ素は歯のエナメル質と結びついて酸に溶かされにくい強い歯を作る働きがあるとされます。それで、虫歯菌が酸を作り出しても、虫歯になりにくくなるというわけです。
フッ素入りの歯磨き粉を使う場合は、量を多めに。歯の汚れを落とすだけではなく、歯の表面にフッ素を塗るくらいの気持ちを持って歯ブラシを使うといいでしょう。ゆすぐのも軽めにして、フッ素の成分が口の中に残るようにするのが効果的だともいわれます。
仕上げにフッ素を塗っても効果が
せっかく歯を磨いたのだから、しっかり口をゆすぎたい、という人もいるでしょう。そんな人は歯に直接フッ素を塗ってみてはどうでしょう。
フッ素入りのジェルは歯科医院のほか、ドラッグストアやスーパーなどでも売っていますから、一度探してみてください。また、フッ素の入った洗口液もありますが、こちらは市販されておらず、歯科医院で購入することができます。
フッ素ジェルも洗口液も歯磨きと同様、夜寝る前に使うのがおすすめです。
歯磨きだけではなくデンタルフロスも
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しっかり歯を磨いているつもりなのに、虫歯ができてしまった、という経験はありませんか。実は歯磨きだけでは歯の汚れは6割程度しか落ちないのです。
特に汚れが残りやすいのは、歯と歯の間。歯の間まで歯ブラシの毛先はなかなか届きません。そこで、使うのはデンタルフロス(糸ようじ)です。
歯と歯の間はデンタルフロスで
デンタルフロスは糸を歯と歯の間に通して、隙間の汚れをかき落とすものです。1本の糸を適当な長さに切って使う糸巻きタイプと取っ手のついたホルダータイプがありますが、糸巻きタイプを使うには少しコツが必要なので、慣れるまではホルダータイプの方がいいでしょう。
糸巻きタイプには、糸が滑りやすいようにワックスを塗ったものと塗っていないものがあります。塗っていないものは歯の間に通しにくいのですが、汚れを落としやすいのはこちらです。上級者向けといえるでしょう。
使うのは夜の歯磨き後が一般的ですが、歯磨き前を勧める歯医者さんもいます。
規則正しい食事も虫歯予防には大切
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虫歯菌は食べ物を食べるたびに酸を出し、歯を溶かします。唾液の働きによって溶けた歯は元に戻りますが(再石灰化)、間食などをして、常に食べ物のかけらが口の中にある状態だと再石灰化が間に合わず、虫歯になってしまいます。
食事の後は歯を磨き、間食はなるべくしないことで、歯の再石化を促し、虫歯を予防することができます。
歯医者さんで検診を
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歯磨きとデンタルフロスで落とせる歯の汚れは約80%だといわれます。残りの20%の汚れは歯医者さんに落としてもらいましょう。歯の定期健診は3カ月から6カ月ごとが望ましいとされます。
歯医者さんで検診をうけると、虫歯や歯周病など口の中の異常をチェックしてもらえ、歯磨きなどでは落とせない歯の汚れを落としてもらえます。
ただ、気を付けてほしいのは、虫歯予防のための受診は保険適用外となってしまうこと。もし、虫歯などが見つかり、治療を受けることになれば、保険診療になるのですが、保険制度上、何も異常がなければ全額自費となってしまいます。
費用は検査やブラッシング指導などで5000円程度が相場でしょうか。レントゲン撮影も行えば、1万円ほどになることもあります。自費診療は医師が自由に料金を設定できるので、事前に確認しておきましょう。
万全のケアで歯を守ろう
毎日しっかりと歯を磨いて、食生活にも気を配り、定期的に歯医者さんで検診を受けていれば、虫歯は予防することができます。みなさんも万全のケアで自分の歯を守ってください。
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