審美歯科での虫歯治療。セラミックにはどんな種類が?

審美歯科での虫歯治療。セラミックにはどんな種類が?

白く健康的な歯を保つことができると、審美歯科で虫歯治療を受け、セラミックを入れる人が増えているそうです。セラミックには、どんな種類があるのか紹介します。 2018年08月21日作成

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白く健康的な歯を保つことができると、審美歯科で虫歯治療を受け、セラミックを入れる人が増えているそうです。セラミックには、どんな種類があるのか紹介します。 2018年08月21日作成

セラミック治療のメリットとは

白く健康的な歯には、誰もが憧れますよね。しかし、一度虫歯になってしまうと、歯を削られ、削った後には歯科用プラスチックや銀色をした金属製の詰め物や被せ物をされてしまいます。

「笑うと、奥の銀の詰め物が見えるのがいや」と気にしている人も多いでしょう。

しかし、審美歯科でセラミック(陶材)を使った治療を受ければ、治療の跡も目立ちません。セラミック治療の方法や素材の種類について紹介します。

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セラミック治療とは、保険適用となるレジン(歯科用プラスチック)や銀化合物(いわゆる銀歯ですね)に代えて、セラミックでできた詰め物や被せ物をする治療のことです。

ご存知の方も多いと思いますが、「審美歯科」は原則として自費診療になります。ですから、セラミックも一部を除いて、保険が適用されません。

しかし、セラミックは周囲の歯の色に合わせて成形することができ、銀歯のように目立ちません。また、歯にも密着し、汚れも付きにくいので、虫歯の再発も防ぐことができます。


セラミックを使った虫歯治療には、単に歯を白く美しくするというだけでなく、歯を健康的に保つ効果もあるのです。

セラミック治療にはどんな種類が

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虫歯治療に使われるセラミックにはさまざまな種類がありますが、大きく分けて、「オールセラミック」「メタルボンド」「ハイブリッド」があります。

それぞれの特徴について紹介します。

オールセラミック

すべて、セラミックで作られた修復物です。金属が使われていないので、金属アレルギーの心配もありません。

また、色も天然の歯に近く、患者の歯の色に合わせて自然な色調にすることができます。汚れが付きにくいのも特徴で、長く使っていても色が変化することもありません。

ただ、天然の歯より硬いため、噛み合わせの状態や歯ぎしりなどの癖によって、周囲の歯を痛めたり、逆に割れたり欠けたりすることがあります。

費用は自由診療なので医師が自由に決められますし、素材によって価格が異なるため一概には言えませんが、被せ物で1本5万から20万円くらいが相場でしょう。

メタルボンド

金属のフレームの上にセラミックを焼き付けたものです。金属を使っているので、オールセラミックよりも耐久性があります。ただ、最近はセラミックにも耐久性に優れた素材が登場していて、以前ほど優位性はありません。

色調もオールセラミックに劣るので、強い力がかかり、それほど目立たない奥歯によく使われます。

金属を使っているので金属アレルギーの人は注意が必要です。また、金属イオンの影響で歯茎が目が黒ずんでくることがあります。

費用は被せ物で1本8万円~15万円くらい。オールセラミックよりはやや安い費用設定となっています。

ハイブリッド

保険治療で使われるレジンにセラミックを混ぜたものです。素材としては、レジンに近く、セラミックで強度を増したレジンというイメージでしょう。このため、オールセラミックやメタルボンドほどの強度や耐久性はなく、色合いも劣ります。力がかかる奥歯には不向きだといえます。

セラミックよりも軟らかいので、周囲の歯を傷つけるようなことはありませんが、長く使っていると、擦り減ったり破損したりします。

費用は被せ物で4万~12万円くらい。しかし、一部保険適用になる場合があります。

保険適用されるのは、CAD/CAM装置というコンピューター制御の機器で成形された被せもので、前から4、5、6番目の歯のみです。その他にもいくつか条件はありますが、保険が適用されると1本約9000円です。


オールセラミックにも素材の違いが

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セラミックを使った修復物の中で、強度や色合いが最も適し、金属アレルギーの心配もないのがオールセラミックです。

歯の修復物に使われるセラミックは、もともとポーセレンと呼ばれる磁器の一種が使われてきました。しかし、ポーセレンだけでは強度に問題があるので、さまざまな素材が開発されてきました。

ですから、オールセラミックといっても、種類があり、使われる素材によって費用が変わります。主な素材を紹介します。

酸化アルミニウム

代表的なセラミック素材で、主に被せ物の内側に使われ、その上にポーセレンなどの陶材を焼き付けます。

価格は1本10万円前後が相場です。

ジルコニア

人工ダイヤとも呼ばれる素材で、硬くて丈夫なのが特徴です。酸化アルミニウムを使った素材と同じく、主に被せ物の内側に使われますが、ジルコニアだけを使ったものもあります。

ただ、オールジルコニアは硬いだけに成形が難しく、硬すぎて周囲の歯を痛める恐れがあると考える歯科医もいます。

二ケイ酸リチウムガラス

比較的新しい素材です。ジルコニアほど硬くはなく、柔軟性もあるのでかみ合わせも、他の素材に比べ良好だとされます。ただし、色合いは従来のセラミックに劣るようです。

費用も8万円前後と、オールセラミックの中では比較的安価だといえます。

最適な治療法と素材選びを

一口にオールセラミックといっても、各メーカーが新しい素材の開発にしのぎを削っていて、さまざまな種類があり、歯科医院によって扱う素材も異なります。

また、CAD/CAM装置を使い人件費などを抑えることで、従来の半額程度の費用でセラミック治療を行っている歯科医院もあります。


セラミック治療は費用面からも、素材面からも幅広い選択肢があります。治療の前に、信頼できる歯科医院で、自分にあった治療法や素材についてよく相談することを忘れないでください。

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